昨日の曇天に対して本日は、眩しいほどの晴天。ふと、うまい蕎麦が食べたいと。
ちょうど1週間前( 10月1日)に非常事態宣言が解除されたこともあり、ランチに出かけることに。釣り同好会のメンバーには、高山の荘川、福井県のそば処、「一福」や「八助」まで足を運ぶほどのそば好きなひともいます。足を延ばすか迷った挙句、近場の加茂郡坂祝町(かもぐん さかほぎちょう)の「そばの里深萱(ふかがや)ふ〜ど」に決定。
「そば所と人はいふ也赤蜻蛉」(一茶)
現地に着くと、白いそばの花が咲き誇っています。残念ながら、赤トンボは見当たりませんでしたが、良いタイミングでした。
十割そばの盛り、トロロそば、にしんの甘露煮、そばの実のお茶漬け
童謡「赤とんぼ」の話を思い出しながら、おいしく頂きました。
童謡「赤とんぼ」は、作詞:三木露風、作曲:山田耕作です。
この童謡は、露風の故郷、兵庫県の龍野(たつの)でつくったものとされています。
映画「男はつらいよ」の「寅次郎 夕焼け小焼け」編で宇野重吉が故郷の「龍野」を訪れます。このなかで、龍野の役場役人の桜井センリが寅さんに「赤とんぼ」の情景はこの場所ですと説明する場面があります。
他方、今年の1月に岐阜大学の林 正子 副学長から地元・岐阜県の文化人・小木曽旭晃(こきそ きょっこう)に関する講演を聴いたことがあります。三木露風が旭晃宅に滞在している時、旭晃の家の裏を流れる川に佇みながら「赤とんぼ」を作詞したとの話を紹介されていました。旭晃の自宅は、現在の岐阜市長森細畑(ながもり ほそばた)です。川は、境川(さかいがわ)ということになります。この辺りには、母の実家がありますので、よく知る場所ですが、最も古い記憶では昭和35年頃でしょうか。夕焼けがきれいなところで、西には伊吹山が映え、南に流れるように養老山脈が続きます。遠く東海道線を走る汽車の橋を渡る音が川伝いに響いて、なんとも淋しく聞こえてきます。川にはヨシが生え、蛍も飛んでいました。
おそらくは、細畑の境川にかかる橋に佇みながら、夕焼けの先にある故郷・龍野への郷愁をうたったということなのかもしれません。